この記事では,筋トレの中で一番つらいとされている足トレを行うことで得られるものについて解説する。私も筋トレ3年目で初めて足トレをはじめた初心者である。足トレをしなかった2年間と足トレを取り入れた3年目以降の筋トレの違いについて私が感じた変化について共有したい。足トレから逃げているトレーニーもきっと明日から足トレをやらずにはいられなくなるだろう。
足トレで得たもの
人間の下半身の筋肉は,全身の60%以上を占めると言われている。そのため,足トレのメリットとしては,効率よく筋肉量を増やすことができるため,基礎代謝の向上やテストステロン(男性ホルモン)の分泌量の増加による筋肉がつきやすい体質になることなどがあげられる。また,足トレをしていないトレーニーは,四捨五入をすると筋トレをしていないと言われるほどだ。私は,これらの知識はあったが足トレをやる気にはなれなかった。なぜなら,辛すぎるからだ。足が太くなってもうれしくないし,露出しない部分なので鍛えるモチベーションがない。これらのメリットを理解していても,嫌いが勝っていた。
その私が足トレを始めたきっかけは単純なものだった。普段利用しているジムは田舎で男性の利用客しかいなかった。ところが,出張でいつもと違う地域のジムに行った時に衝撃を受けた。都会のジムでは女性が男性と同じようにハードなトレーニングをしている。その中に自分よりも下半身の筋肉がデカい女性が2人もいたのである。そのとき,私は急激に恥ずかしい感情になった。2年間の筋トレで上半身はジムでもデカい方だったし,多少の自信はあった。しかし,鏡に映った女性よりも細い太ももを見たときに,その自信は羞恥心に変わり,ジムに始めてきたときのような感情になった。その時に,足トレをしようと決めた。人を動かす動力は,知識や論理よりも感情の方がはるかに強いことを知った。以降では,きっかけはどうであれ足トレを始めたことによる変化について解説する。
パワーの出し方が分かった
まず大きかった変化は,パワーの出し方が分かったことである。スクワットやデッドリフトは全身の筋肉を利用して重りを挙げる。そのため,トレーニングを通して体の使い方が上手になったと感じた。実際,ベンチプレス100kg目前で半年ほど足踏みをしていたが,足トレを始めて1か月で100kgの壁を越えた。それだけではなくその後もベンチプレスの重量更新は続いた。つまり,全身のパワーを重りにぶつける体の使い方を身に着けたため,重量更新ができたと考える。もっと早く足トレをしていれば,もっと早く体をデカくできたことだろう。特にベンチプレスは,地面を蹴る力をバーベルに伝える必要がある。この感覚は,足トレをしないと得られない感覚だと思う。そのため,ベンチプレスで伸び悩んでいる方,全身の力をうまく利用できていないと感じている方にとって足トレは,上半身のトレーニングのブースターとなるだろう。
本当の追い込みを知ることができる
もう一つの変化は,本当に追い込むとは何かを知ること知ることができることである。足トレに慣れてきた2か月目くらいから,足トレの終盤で吐き気がする。今までのトレーニングで味わったことのない感覚だ。水が喉を通らず呼吸が浅くなる。こうなると,次のセットをすることに恐怖を覚える。足トレ以外では,得られない感覚である。この状況で,もう1セットしてまた追い込むという行為を繰り返す。そうすると,大抵のことは足トレよりも楽と思えるようになる。他の部位のトレーニングや仕事など気楽に感じる。これが,本当の追い込みを知ることのメリットである。これを知れば,コンフォートゾーンへ引き寄せようとする力に勝てるメンタルを手に入れることができる。コンフォートゾーンから出て自分を変えたいと考えている方は足トレをするべきである。
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